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植物の話題


by 静吉

牡丹錦(金牡丹白縞)

今はどこかにどれほど現存しているかどうかも分からない牡丹錦です。
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この牡丹錦の画像は日本富貴蘭界監修の富貴蘭美術名鑑という当時3万円で発売された書籍からのコピーです。

確かこの画像の牡丹錦の画像はある方の個体を撮影したものだと思います。今はこの個体も青息吐息で残っている程度だとか風の噂で聞いています。

牡丹錦は白縞ですが、それは緑の葉に入っている縞の時には白っぽく見えますが、是画像のように全斑で出てきたら薄くクリームがかって見えます。

この牡丹錦についている前と後ろの仔はほぼ全斑の仔です。

牡丹錦の白縞は天冴えで後暗みしません。

だからほぼ全斑で出た仔は葉緑素が無いので親から外したら育つことは不可能です。この後緑が乗ってこないのですから自力で生活はできないのです。あの派手に出てくるいわば幽霊でもある紺覆輪中透けの羆(本羆)は後に暗んでくるので作ることができますし、幽霊全斑の真砂系といわれる白牡丹も同様です。

金牡丹も天葉は黄色い曙虎で葉緑素がないですが、後に葉緑素が増えて葉が緑色になるから牡丹芸として生きていられるのです。金牡丹も実際は幽霊と考えられるのですが、金牡丹の斑に関してはかなり複雑な感じがしますので、この斑の構造を科学的に理論立てて説明できる方が表れないものかと淡い期待を抱いています。

その金牡丹には縞が入ることがあり、この牡丹錦もそんな金牡丹の一つですが、牡丹錦はその縞があまりにも秀麗過ぎた結果、牡丹錦としての品種の維持が難しくなっているのは残念なことです。

画像の牡丹錦の親のような芸で増殖してくれたらいいのですが、牡丹錦はほぼ全斑同様の仔か大覆輪の仔を産んだりします。親のすねかじりのこれらの仔を生むことにより、親はますます疲弊してしまい、親まで共倒れになる可能性が高いのです。

牡丹錦の大覆輪は「冠白」という名がついて割仔が望外な価格で動いたことがありますが、その冠白も大覆輪過ぎて根下しも悪く育つことはなかったようです。これも見込みでなんでも売ってしまったバブル時代の悪弊取引といえるでしょう。

牡丹錦はこんな風に仔が消えて行くことが多く、そして親も調子を落としたりして衰弱しやすくなることもあったりするので、牡丹錦そのものがこのまま絶種してしまう可能性も高く、そうなるといよいよ絶滅危惧品種と言えるかもしれませんね。

画像は日本富貴蘭会監修・富貴蘭美術名鑑より転載
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厳島静吉 携帯080-1279-2190



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by midorinohouseki | 2017-02-18 16:24 | 金牡丹